2012年9月3日(月)
テーマ : 橿原市/地域

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橿原市主催・第8回「かしはらシティフォーラム」が開催されました。今回のテーマは「国際・地域間交流」。橿原市立中学の生徒達がゲストとして招かれ、森下市長との意見交換などが行われました。

まず、今年8月に橿原市の企画で市内の中高生を対象に行われた「公州大学文化教育プログラム」について。参加訪問団の中から中学生3名が代表して体験談をお話してくれました。韓国・公州市はかつて百済(くだら)王国の都として栄えた地。橿原市は現在、飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群の世界遺産登録を目指しておりますが、その原点となるのが百済文化であり、その発祥の地が公州市です。参加した子どもたちにとっては、現地学生との交流やホームステイ等の体験は、異文化理解を深め、国際意識を高める良い機会となったようです。

次に、橿原市立中学校の各代表者と市長との意見交換が行われました。ナビゲーターは橿原市PTA連合会会長 上田琢也氏。

テーマのひとつである国際交流については、主に学校の英語の授業について生徒たちから意見が出ていました。もっとALT(小中高などの英語の授業で日本人教師を補助する外国語指導助手のこと)とコミュニケーションをとれる機会を増やしてほしいといった意見が多かったです。英語でのコミュニケーション能力の向上にALTの存在が大きいと感じているようです。橿原市では市内小学生と中学生の学力の向上と充実のためにALTを雇用していますが、その数は2名。同じ学校に年中いてほしいというのが生徒たちの願いのようです。

その他橿原市については、藤原宮跡や今井町に足を運んだことのある子が少ないようでした。森下市長も「中学生の皆に橿原市の事を伝えられていないのは辛いところ。」と肩を落としていました。観光客の方たちに私たちのまちを堂々と紹介できる人材を育てるためにも、ぜひ郷土の知識を身につける機会を作っていただきたいと感じました。

最後に中学生たちから市への要望、提言がありました。
「道路や歩道の整備をさらに進めてもらいたいです。その事で気軽に散歩に出かけられるようになり、これまで遺産等に行かなかった市民も、散歩がてら遺産に足を運ぶようになると思う。自分の足でまわれるまちにしてほしい。市内には桜がキレイな所があるけれど、道が狭く、ゆっくり桜を楽しむことができない。ところどころ道を広くしてベンチやゴミ箱を設置するなどして、観光客も市民も憩える場所になればいいなと思う。遺産のある場所だけではなく、全体をキレイにすることで観光客の皆さんにもまた来たいと思ってもらえるまちになると思う。簡単にできることではないし、時間もかかるだろうけれど、そのような方向性で進んでもらえたらと思う。」
「私にはアメリカに叔母がいる。そこではゴミ出しにしても、皆が協力し合っている。日本では地域のつながりが薄いと思うので改善していただきたい。」
「海外の方が橿原市を訪問されたときは、市長や市役所の方だけで案内されるのではなく、私達中高生も呼んでいただくようお願いしたい。ホームステイ等を通じて学生同士の交流を深めることで、将来の地域活性化につながると思う。」

いかがでしょうか。中学生の子どもたちがこんなにも真剣にまちの事を考えてくれています。本当に感心しました。森下市長も真剣に耳を傾け、「私が考え、進めている方向性とほぼ同じです。」とそれぞれの要望、提言に対して答えていました。「この子たちが少しでも希望を持てるまちを私たち大人がつくっていかなくては」と改めて感じさせられたフォーラムでした。

 

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