2012年1月19日(木)
テーマ : 森下ゆたか

前回につづき、演説会で森下がお話した内容を一部ご紹介させていただきます。最後のテーマです。

2011-10-29_enzetsu

 

-市民のいのちを守り、助けるために-
-近隣市町村との信頼関係を-

 

◎休日夜間応急診療所・広域連携(1)
昭和63年より橿原市、高取町、明日香村の3市町村で開始した休日夜間応急診療所。特に近年は、県内各市町村からの利用者も増えてきており、奈良県39市町村のうち30市町村の方々が利用されている状況。道路交通網が整備され非常に便利になったこと、また県立医大病院の存在がその要因として挙げられる。今後、京奈和自動車道等の道路整備の完成により、より多くの方がこの橿原市に集まってくる可能性がある。この休日夜間診療所は、橿原市が費用を負担してきたが、他市町村からの利用者の増加により、利用に応じて該当市町村に負担金をお願いしている。また、この施設はもはや橿原市だけの施設ではなく、奈良県全体の公の施設といえる状況になったこともあり、市長就任後、県にも費用負担のお願いをした。
県立医大を増築する際、外来専門の病棟ができるが、そこにこの休日夜間診療所が入っていくべきではないかという話が出てきている。休日夜間診療所は、家庭では処置できない症状を診察治療する“1次救急”にあたる。この他市町村からの休日夜間診療所利用者の増加は、入院や手術が必要な“2次救急”、生命に危険が及ぶような重症、重篤な患者の治療を行う“3次救急”のある県立医科大学病院が近くにあることが要因として考えられる。つまり、この休日夜間診療所が医大病院に入ることにより、皆さまの安心感が増すこととなるのではないか。
私が医者として医師会に入ったのは約20年前。その当時とは比べ物にならないぐらい、現在の休日夜間診療所は充実している。それがさらに充実する機会が、県立医大の増築のときであると私は思っている。実現すれば、関西地方だけではなく、日本全国どこを探しても負けないくらいの休日夜間診療所ができる。市民はもちろん、他市町村の皆さまのいのちを守るため、これもまた橿原市がリーダーシップをとってやらなければならない「広域連携」のひとつだと考えている。

◎広域連携(2)
観光でも医療でも防災でも、様々な面において他市町村との連携は今後ますます大切になってくる。ひとつの自治体で何もかも完結させられる時代ではなくなってきている。これまでは、自治体間に壁があり、それは非常に超えがたい高い壁であった。市長就任後、その壁をとにかく取り払うよう努めてきた。徐々にではあるが、変わってきていると感じる。
できる能力を備えた所が困っておられる所をお手伝いする、逆にこちらが困ったときには助けていただける、その関係性は非常に大切。頼ったり頼られたり、これは人間関係においてはごく普通のことであるが、自治体間ではそれができていなかった。私たちの世代では、自治体の枠にとらわれることなく、利用していただいたり利用させていただいたりして、互いに協力し合いながら共にひとつの良いものをつくっていきたい。

 

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